2017年3月5日日曜日

「人工知能が感情を持つとき」に行ってきた

https://kscan.jp/events170305/

2017年3月5日にサイエンスワークショップinけいはんな「人工知能が感情を持つとき」に行ってきました。弊学の教授からパネラーとしての募集があり参加することになりました。

瀬名秀明先生による基調講演

冒頭によくある疑問(AIによる支配、職業を奪う等)と回答が紹介されましたが、あまり言及されなかった。
メモ長いので、感想の後に書きます。

学生とのディスカッション

瀬名秀明先生と同志社大学の学生さんと奈良女子大の学生さんと弊学の学生がATRの堀川さんがファシリテータとしてディスカッションする
...予定でしたが、瀬名秀明先生の基調講演が白熱したものとなり、学生たちが自分たちの思う「人間らしさ」について順番に話した。
不満を言う、空気を読むこと、究極の柔軟、インサイトを判断すること、忘れることなどなど。
あまり哲学について書くと批判されるので書きませんが、スタンフォードの監獄実験やカントの考えを持ち出し説明しました。

昼ごはん

けいはんな近くのマクドナルドに行きました。弊学教授と同志社大学の人達と弊学の人達で同じテーブルを囲み話しました。あんまりおもしろいことはなかったので略。

Microsoftのエバンジェリストの増渕さんによる講演

講演に聞き入ってしまいあまりメモ出来なかったので心に残ったこと。
子どもがスマホをさわる機械が多くなる昨今。スマホは消費者マインドがついちゃって、あんまりよくない!
だから http://www.town.seika.kyoto.jp/contents_detail.php?co=kak&frmId=13036 の3番のようなことをやってるそうです。
生産者マインドを体験して欲しいそう。

私もやってみました。

直前に学習済みのAIを使って表情を判定するデモをやっていたので、そこからインスピレーションを受けてガガガガガーッとプリントを埋めました。作ってみたいな。

感想

瀬名秀明先生とのディスカッションは普段授業でもやる機会がない哲学的なことについて話すことが出来て認知欲求が満たされました(素人質問にやさしく答えて頂いた先生とファシリテータの堀川さんありがとうございます!!)
マイクロソフトさんの講演は何度もエンジニア魂に火をなんどもつけるような刺激を受けるものだったので非常に楽しかったです。上に書いたヤツは春休み中には作る。
何より楽しかったです。ありがとうございました。

基調講演の内容のメモ

「不気味の谷」

「人間」に似て非なるものが不気味の谷となるのではなく、「自分」に似て非なるものが不気味の谷である。


ダナ・ハラウェイ氏の2つの宣言

「サイボーグ宣言」(現代人はキメラである=人間は機械と生命の混合体で、脱性差)という考えを発表した後、「伴侶種宣言」で異種間との生物の共生、コンパニオン動物とのありかたに変わったとかなんとか
(メモをあんまとっていなくて覚えてない)
瀬名先生は前者の宣言より、後者のほうがおもしろいと考えているらしいです。


ショートショートの作り方から学ぶ考え方

形容詞と名刺のペアをいくつも作り、それを1つずらす。それにより産まれた新たな言葉に対して発明品を考え、メリット・デメリットを考える。という方法論を説明した後、機械的に基本構造は作れても、これでは起承転結のストーリーは作れない。
つまり、ある程度機械化(AI)出来ても、ストーリーを生成することは難しい(ルーティンを超えなければ、本当に面白いお話はつくれない)
即ち、好奇心とか何がおもしろいかを考えるのは人間しか出来ないそう。


いろいろ

人間らしさとは何かを知りたいから、棋士や作家がAI研究に協力する
小説の評論やレビューはAIが代行する可能性がある
電脳戦は棋士とAIのバトルでは無く、人間がルールを変えていく(ここがルーティンでは無く人間らしさ、だそうです)ことにより観客を楽しませた歴史。
枠組みの中で考えるのでは無く、枠組みを変え、ルールを変えていくことで、新たな楽しみや評価の仕方、社会倫理・道徳観の想像が産み出される。


石黒先生と池上先生の対話から学ぶ

石黒浩「生命の最低の条件とは何だろう?」→池上高志も答えられない。より、
知能や生命の本質とは何か?を研究したいのに「人間そっくりなら人間だ」で終わってしまって、その先は一流研究者でもうまく答えられない。


他人を思いやるあたたかい心とは

共感(シンパシー):他人の気持ちといつの間にか同調している、受動的な心の状態(state)
感情移入(エンパシー):自分とは違う立場の他人の気持ちを忖度する、能動的な心のパワー(ability, power) ヒトが進化の過程で獲得した高度な情動


「思いやり」は機械でもできる

ドアを開ける、椅子を引くなどは技術的なこと。これはロボットでもできる。それよりも人間はもっとロボットになるべきでは...?という主張もあった。
サービスはロボットと人間が行うこと。


まとめの話

どんな人の生活にも「人間らしさ」と「ロボットらしさ」が共存している。
それを見極めて賢くデザインしてゆくことが、これからの本当に豊かなロボット/AI社会ではないだろうか。

2017年3月1日水曜日

n回目の開設

bloggerを開設しました。
前まで使ってたサービスが使いにくかったので乗り換えました。
イベントが起きたら更新します。